ドリームベッド本社広島ショールームにて、ウォーターベッドの国内唯一のブランドでもある「ウォーターワールド/WATER WORLD」についても商品企画部の小野原様に詳しくお話をお伺いいたしました。

Q:日本でウォーターベッドを扱うブランドはドリームベッドだけですか？

A:そうです。ドリームベッドのウォーターワールドだけです。また、国内では競合他社も存在する期間があったのですが、今は完全に撤退しており、配送設置から買い替え用部品供給も含めたアフターケアをしっかりとしたサービスとして、現在でもご提供できているのは「ウォーターワールド」だけです。

Q:まず、ウォーターベッドは一般的なスプリングのベッドと比べて何が違うのでしょうか。

A:スプリングのマットレスはバネの反発力で身体を支えていますが、ウォーターベッドの場合は水の浮力で支えています。もっと詳しく言うと「パスカルの原理」を利用しているのがウォーターベッドです。この原理を使うことで、どの部分にも均等に圧力が掛かりますので、理想的な体圧分散を実現することができるわけです。これ以上のベッドというと「宙に浮いて寝る」ということになってしまいます。現時点では無理ですよね。

パスカルの原理という永遠不変の原理を利用しますので、ウレタンやスプリングで問題になる「ヘタリ」が非常に起こりにくく、寝心地の変化がほとんどありません。また、内部に水を完全密封した構造なのでマットレス内部にダニやカビが繁殖することがありません。とてもクリーンな環境を維持できますので様々なアレルギーをお持ちの方にもオススメできます。
また、夏は涼しく冬はヒーターで水を温めて快適に眠ることができます。エアコンや電気毛布のように空気を温めて乾燥を伴うタイプの暖房器具とは違い、水そのものが温かくなるので乾燥しにくいという利点もあります。

中はどうなっているかというと、これは一例ですがファイバーの緩衝材が入っています。マットレスでいうと詰め物の層です。理由としては水だけだと「揺れ」が長く続いてしまうのでそれを止めるためというものです。「揺れ」が大きく長く続くと軽い船酔いの状態になってしまうかもしれませんので、その防止として入っています。中央のパーツはヒーリックスコイルといって、過度の身体の落ち込みを防いで理想の寝心地に近づけるものです。これらファイバー層・コイル層などの組合せで、様々なタイプの寝心地のウォーターベッドをご用意しております。

Q:普段のメンテナンスでお客様がすることはありますか？

A:基本的に行って頂くことは年に一度、水の腐敗を防ぐために防腐剤を入れていただくだけです。どなたでも簡単に入れることができます。入っているのは普通の水道水です。最初の設置作業時に一回目だけ設置技術者が防腐剤を入れますが、それ以降はお客様ご自身で注入していただきます。また、顧客登録されているお客様に10年間、注入時期をお知らせする為にDMをお届けしています。
見て頂くとわかりますが、本当に単純な構造になっています。ここから一年に一度防腐剤を入れるだけです。

Q:ウォーターベッドの耐久性はどうでしょうか。破けて水が漏れたりしないでしょうか。

A:ユーザー様の中には長い方で20年ほどお使いいただいているお客様もいらっしゃいますが、基本的には10年が耐用年数としています。
昔、流行った時期のウォーターベッドは水漏れが多いものもありました。当社だけでなく競合他社の製品もです。ベッドの上に人が乗るとどうしてもコーナーに水が逃げ、力が掛かります。コーナーの強度不足による水漏れが多かったようです。もちろんそれを予測して四隅の補強はしていたのですが、それでも水漏れを防ぐことができませんでした。ただ、水漏れと言いましても破裂してお部屋が大洪水になるわけではなく、チョロチョロと少しずつ漏れてシーツが濡れて初めて気がつくというパターンが多かったようです。弊社製品の場合、セーフティーライナーという濡れた水が床にこぼれないようにする防水シートも標準装備されています。

現在の最新モデルは耐久性が大変進化しており、耐用年数内ではほとんどそのような事態は起こりません。もちろん100％水漏れが起きないとは言い切れませんが、最近の実際に水漏れが発生したベッドを調べますと、当時の古いタイプのウォーターベッドをお使いの方だったりとか、女性のピアスやお子様の小さいおもちゃが間に入り込んで刺さっていたというケースがございました。

Q:ウォーターベッドで一番気になるのは購入後のアフターケアですね。

A:ウォーターワールドの場合は、受注センターに電話一本で防腐剤のご購入店のご案内や買い替えパーツのご案内など迅速にご対応ができる体制を整えております。お客様の安心感が違います。もちろん、水漏れ修理・ベッドの移動・水量調整などもご依頼いただけます。（有料となります。）

Q:ウォーターワールドの製造は全て自社工場で行われているのですか？

A:水が入っているバッグの部分はウォーターベッドの本場である米国のウォーターバッグメーカーであるブリティッシュアメリカン社から提供されています。ウォーターバッグを取り囲むウォーターベッド専用フレームを自社工場メインで製造しております。

Q:ウォーターベッドというとまずお値段が高いというイメージがあるのと、大量の水を入れることと重くなりそうなイメージで、一般のご家庭での使用に抵抗がある方がいらっしゃると思うのですが・・・

A:価格としてはスタンダードタイプで、クイーンサイズという大きいサイズが267,840円（税込）からお求め頂けます。設置場所としては鉄筋コンクリート製の建物であれば基本的には大丈夫です。木造の場合、在来工法・ツーバイフォー工法では過去に自社で試験を行っており、安全の範囲内であることを確認しております。ただ、不安のある方は建築業者様にご相談いただくようにお話をしております。

重さとしては、サイズの大きい物で約700〜800kgほどのものもあります。水深の浅いタイプもありましてそれですと約400kg程度です。シングルサイズですと200kg台になります。大変重たそうに感じられるかもしれませんが、普通の木製ベッドでもフレームとマットレス合わせますと100kg前後になることが珍しくありません。
ピアノの場合は脚に荷重が点で掛かってくるので床の補強が必要なんですが、ウォーターベッドの場合は面全体で荷重がかかるようにフレームの構造体を工夫して作っていますので、ほとんどの場合は補強なしで問題なく設置いただけます。わかりやすい例で言いますと本棚ですね。背の高い本棚に本をぎっしり並べますと相当な重量になります。30cm四方に掛かる重量を計算するとほぼ同じなんですね。そのような本箱が置けるお部屋には問題なくウォーターベッドも設置できると思います。何よりも30年近くの販売実績が、安心を物語っていると思ってください。

Q:ウォーターベッドは一部のセレブご用達ベッドと先入観が先行してしまって、最初から選択肢から外してしまうお客様が多いと思います。実際はそうでもないということですね。

A:昔ウォーターベッドが大流行した時期があり、その当時は当社だけでなく競合他社のウォーターベッドもたくさん選べたのですが、確かに価格は高かったですね。一部のセレブというかお金持ちの方だけが購入できたベッドでした。
現在でももちろん高額なモデルもございますが、当時と違って商品ラインナップの幅が広がり、適正価格となりお求め易いモデルもご提供できるようになりました。実際店頭でもお客様に「意外と安いのね」と驚かれることもあるようです。
一般的な高級スプリングマットレスのベッドとそれほど変わらない価格帯でウォーターベッドをご購入することが可能となっております。売場にてお気軽にお問い合せいただければと思います。

ありがとうございました。

広島のドリームベッド様本社ショールームにて、日本で唯一のウォーターベッドブランド「ウォーターワールド」についてお話を聞くことができました。
一部のセレブなお金持ちだけのベッドという先入観がありましたが、実際はもっと多くの人にもお使いいただけるベッドでした。寝心地の良いベッドをお探しなら、是非候補の一つに入れていただければと思います。