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ホームエレクター(HOME ERECTA)社の歴史

エレクター株式会社の歴史は、創業者“柳屋行”が1957年、目黒区にオープンした和食レストラン「ふるさと」に始まります。同店は近くに有ったアメリカ大使館の関係者などに好評を博し1964年にはハワイのワイキキグランドホテル内に出店しました。この時、厨房で柳屋が出会ったのが組み立て式の食器棚、エレクターシェルフでした。

1960年当時の日本の厨房環境はと言うと、少しずつ、冷蔵庫やガスバーナーが普及し始めたくらいで、作業台は角材や新建材の上部にトタンを貼り合わせたものやタイルで覆ったものなどがほとんどでした。そんな中スチール線材の4面開放構造の清潔でまばゆい厨房設備に柳屋氏はさぞ、カルチャーショックを受けたことでしょう。エレクターシェルフは構造もボルトなどを一切使わない為、組立が容易、しかも極めて頑強で汚れもたまらずメンテナンスも非常に楽と業務用品として素晴らしい性能を持っていました。

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エレクターの日本における独占販売権を獲得

プロが使う業務用のクローム棚システムとして名高いエレクターは、1950年代アメリカのルイ・マズロー氏により開発、その後1955年にインターメトロ社として設立されました。
丈夫で美しいフォルム、様々に繋げたり外したりできるシステムや拡張性などの高い品質で、プロ用のシェルフとして支持されてきました。このアメリカ製のクローム棚の品質に魅了され、日本での販売を始めたのが日本での創業者の柳屋行氏。この様な製品特長に惚れ込んだ彼は、すぐさまこの棚の製造元である米国のインター・メトロ社を訪問しそして、日本における独占販売権を獲得。1966年同社と技術提携し、日本国内におけるエレクターシェルフおよび関連製品の製造・販売を開始し、独自のノウハウと実績を積み重ねてきました。
以来インターメトロ社の高い品質はそのままに、日本のニーズに合わせたエレクターシェルフの“ホームエレクター”を世に送り出しています。

1970年代後半”HIGH TECH”ブーム

アメリカのエレクターシェルフを業務用専用からインテリアの新しいムーブメントに押し上げたのが1970年代後半の”HIGH TECH”(highStyle&Technology)ブームです。NYのSOHOのアーティスト達が安い家賃に惹かれロフトなどを自分たちの手で改造しStudio(アトリエ)やModern Art Garrellyとして住みつき、そのライフスタイルがおしゃれだと話題になりました。映画”ゴースト・ニューヨークの幻”で陶芸家のモリーが移り住んだのもSOHOにあるロフトですね。インテリア雑誌”HIGH TECH”はSOHOのインテリアとしてスーパーの棚や業務用の家具やツールに着目、エレクターシェルフも工業用アプリケーションの一つとして紹介されました。壁面の横方向にエレクターシェルフを連結して、本や置物、オーディオセットなどを配置した空間は、新しいスタイルであり、機能的で、効率性も良くしかも安全だと支持されました。またシェルフは固定式だけでなく、足回りにキャスターを付ければ電車内やキッチンなど狭い場所でもワゴンとして移動しながらサービスが可能となるなど汎用性に富んでいます。

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モダンインテリアともマッチしたフォルムが若者に大人気に!

無駄を省いた組み立てのしやすい業務用のエレクターシェルフは、グッドデザイン、機能性、耐久性、耐荷重性、クリーン性などがモダンインテリアともとてもよくなじむことが海外のインテリア雑誌などで紹介、クールで新しい価値観のインテリアとしてファッションとして受け入れられるようになりました。日本においても70年代後半のインテリア黎明期、セゾンドノンノやlee、casaなどで取り上げられ若者を中心に、目新しい家具のファッションとして人気を博しました。

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この流行を受け1982年に、日本エレクターシェルフ株式会社は社名をエレクター株式会社に変更。1994年にはホテル、レストランやショップ、病院、工場などあらゆる分野のプロフェッショナルに使われ続けてきたエレクターシェルフをより多くの方に使って頂く為、家庭内での使いやすさを考慮してホームエレクターを開発。柱となるステンレスポストにワイヤーシェルフと言う基本構造の他、パンチングメタル、木製突板の天板、など低板の種類を増やし、またオーダーメイドにぴたりとレイアウトできるようにサイズやパーツを充実させた新商品を発売いたしました。低価格でどんなスペースでも活用しやすい自分だけのオリジナル家具は今や各家庭に普通に見られるポピュラーな家具となっています。

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現在ではその他に、ドイツ欧調家具メーカーの老舗、トリュッゲルマン社が開発したシステムファニチャー“カイシステム”などもアイテムに加わっています。こちらはホームエレクター同様、ポスト(柱)とシェルフ(棚)を基本にしたシンプルな構造を持ち、ガラスシェルフ、ブロックボードシェルフ、ハンガーレール、チェストなど、多彩なパーツとアクセサリーを組み合わせることで、スペースの制約を受けず、衣装を吊るしたり、さらに上部を活用したりフレキシブルに空間を創造できるユニットです。棚に置くスタイルからさらに空間に吊るすことで、より高い密度での収納が可能になっています。

時代のニーズに合わせて絶えず形を変え、新しいアイテムが加わり進化を続けるエレクターにご期待下さい。

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