最高級のモダンソファーを堅実価格で販売するケルヴィン・ジョルマーニ
高度成長やバブル時代その後の長引く不況時代を経て、ソファーの消費スタイルは有名ブランドなど高くても欲しいものを買う「高級志向」と、ファストファッションのように価格を重視する「価格志向」とに分かれてきました。しかし社会が安定し成熟するに従い自分のライフスタイルにこだわり、本当に自分の生活を豊かにするためのツールとしてソファーを吟味する新たなスタイルが出てきたように感じます。自分のお気に入りを探す時、そこに付加価値があるかどうか徹底的に情報を集める新たな消費スタイルが「プレミアム指向」です。
ソファーは借りたり買い変えたりと気軽にしない商品ですから、購入する時はできるだけお気に入りを長く使いたいと考える物です。商品の品質や質感、使い勝手、耐久性、移動などフレキシブルに対応するか、部屋との調和、などじっくり考えますよね。
ケルヴィン・ジョルマーニはプレミアムブランド
ヨーロピアン・モダンデザインを継承し、ドイツの伝統的な製造手法により幅広いソファースタイルを創り上げているブランドがケルビン・ジョルマーニ/Kelvin Giormaniです。
ヨーロッパブランドのようですが、実は香港に拠点を持つソファーメーカーArredamenti(アレダメンティ)社が母体となっています。中国広東省に600人規模の工場を要し中国のハイクラスの革張りソファー工場として、イタリアやドイツなどのハイブランドのOEM工場として世界に輸出。それと共にケルビン・ジョルマーニとして自社ブランドで香港や世界に向け製造販売も行っています。
強みは創立当初からドイツのWECO Polstermobe社やイタリアのCierre Imbottiti社などの製造を受け持つことで、ハイブランドの製造ノウハウや品質管理技術を取得している事、工場として他社に提供するほど大量の革を保有している事、また革製品の産地として有名な広東州のドンガン市大連山で人件費が安い熟練職人を抱えていること、などがあげられます。この結果、ヨーロッパブランドと比べるとローコストで高品質の商品を製造することができるのです。
デザインはケルビン・NG率いるグッドデザイナー集団が担当
アメリカ家具デザイン協会レザーソファー部門、最優秀デザイン賞など様々な賞を受賞しているケルビン・ジョルマーニのソファーは、洋服のオートクチュールのように高い技術が必要な繊細なハンドクラフトが多用されています。たとえばイタリアンブランドのボッテガ・ヴェネタのバッグなどに代表される短冊切りのレザーを編み込んでいくイントレチャートと言う技術、他にもハイピング、パッチワーク、ギャザー、キルティングなどレザーをあたかも柔らかな布であるかのように扱う技術は、なかなか他社はまねのできない高度技術です。作品そのものは、無駄をそぎ落としたヨーロッパモダンの精神であるミニマリズムデザインとして理解されて居ます。手作業が多用されどこか東洋にも通じるデザインは日本人にもなじみやすくほっとできます。
知名度こそ有名ブランドに比べ少ないですが、レザーの品質、ほぼオーダーメイドのようにカスタマイズできる体制、クレームがほとんど出ない製品の完成度やアフターケアーなど内容はオートクチュールを作りだす高級メゾンそのものと言えます。実質的なケルビン・ジョルマーニのレザーソファーは、かなりお買い得なのです。